服薬によって、仕事の幅が広がった事例

「服薬によって、仕事の幅が広がった事例」

医療法人社団 益友会 どんぐり発達クリニック理事長
医学博士 宮尾益知


中学生の男の子の母親で、ADHDで受診してきた42歳の女性の事例です。

子どもに対しては、やさしくできないという問題があったのですが、きつく怒ることはあまりありませんでした。子供もADHDという診断でしたが、学校での成績はある程度よくなりましたし、忘れ物も減りました。子どもに対する強い拒否感がなく、やさしい気持で接している様子は、女の子の母親の攻撃的な対応とは明らかに違います。自分と違っていると思うのか、自分のほうが大変だからなのかは分かりません。

彼女の職業は看護婦さんでした。看護婦さんの大変なところは、失敗が許されないところ、緊急に怒ったことにすぐ対応しなければいけないところ、病棟の様々な職業の人々、看護婦同士、医師との連携などがあります。専門職ですから敷居も高くなります。忘れないために、間違えないために、すぐに記録しなければいけないために手背に書くことがよくあります。すぐに書く、すぐに見ることができるからでしょうか。どのようにどこに書くようにしているのか、分けて書いているのかは知りませんが。

大変な職業ですし、失敗すると大変です。でも彼女はやる気と誇りを失っていませんでした。まだ成人に薬物治療が行えない頃には、彼女は、役職や指導職はずっと断っていました。二つのことを同時に行うことができないからです。もし役職や指導職に就いてしまったら、自分のことを行いながら部下の仕事をサポートしないといけなくなります。これは、ADHDである彼女にはとても難しいことです。

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