夫か妻のどちらかに、発達障害の疑いがあるときは(後編)

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■カサンドラ症候群とは

アスペルガー症候群(AS)の夫または妻(あるいはパートナー)と情緒的な相互関係が築けないために配偶者やパートナーに生じる身体的・精神的症状を表す言葉である。アスペルガー症候群の伴侶を持った配偶者は、コミュニケーションがうまくいかず、わかってもらえないことから自信を失ってしまう。また、世間的には問題なく見えるアスペルガーの伴侶への不満を口にしても、人々から信じてもらえない。症状としては偏頭痛、体重の増加または減少、自己評価の低下、パニック障害、抑うつ、無気力などがある。(参考文献『アスペルガーと愛』: ASのパートナーと幸せに生きていくために。夫がアスペルガー症候群 )

■父へのカウンセリングへ

こうして、発達障害(多くはアスペルガー症候群)の子供達の治療を行いながら改善が思うように得られなかった場合、母からカサンドラであることを語られると瀧口先生による治療が行われていきました。父へのカウンセリングは、うつになりそうになった以前の経験から、行うことなく時が過ぎていきました。

昨年頃からでしょうか、知り合いからの紹介で、妻から治療をするようにいわれたという「アスペルガー?」の人たちが治療に訪れるようになりました。子どもも母も知らない、社会的な地位がある人たちでした。彼らから語られる家庭内の状況と、本人から見ている家庭内の状況だけが頼りでした。彼らから聞く家庭内の状況と、母からいわれたという言葉から推測する対応は、彼らの考えと何ら変わることはありませんでした。簡単なアドバイスでカウンセリングは終わってしまいました。

■自分のことしか考えない父親たち

続いて私が見ている子どもの母親から夫についての相談がありました。カウンセリングを始めることになりましたが、カウンセリングの現場には、父母と子どもが同席して行うことが始まりました。私にとって初めての経験でしたが、家庭内の状況が多面的な見方で理解できるようになりました。はじめて聞いたときには、あまりにひどい言い方に少々驚きましたが、父が少しずつ変わって行きました。自分のことしか考えなかった父が、すぐ怒っていた父が、子どものことも考えるようになり、妻のこともすこし気にするようになってきました。そのうち、父から会社での幹部昇進試験に5回落ちていていることの相談がありました。各昇進試験の判定内容を見せてもらいました。実務的能力は優れているが、指導力、創造性、危機に対応する能力の問題が語られていました。アスペルガー症候群の人にとっての問題点そのものでした。ご本人はレポートを読まれても、書かれている意味が全く分からなかったそうです。それからしばらくは、レポートの内容の解説と対応が診察の時に続きました。

■父への投薬治療と、診察

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