女性ほど悩みがちな「アスペルガー」

女性の悩み

■女性の「アスペルガー」の悩み

アスペルガー症候群は、「社会性の乏しさ」や「強いこだわり」といった特徴があります。これは、先天的な脳の機能障害による発達障害なのですが、言語や知能の発達に目立った遅れがなく、「フツウ」に見えてしまうため、周囲の人から誤解されがちです。特に、女性のアスペルガー症候群は気付かれにくく、適切なケアを受けられないまま、二次障害としてのうつ病などを悪化させたり、性被害に遭ってしまうケースすらあります。

 

先天的な脳機能不全による発達障害には、注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)などがあります。このうち、自閉症スペクトラム障害(ASD)は社会生活で必要なコミュニケーション力、想像力、社会性の三つに障害があるとされています。

 

アスペルガー症候群(AS)は、ASDのうち、言語や知能の発達に目立った遅れがないもののことをいいます。

 

<アスペルガー症候群(ASD)の人の特徴>

・言葉を文字の意味通りに受け取る

・あいまいな表現をされると、意味がわからない

・相手の気持ちを想像できない

・音や匂いなどの刺激に過敏

・興味の幅が限定的で、こだわりが強い

 

例えば、「お皿を洗っておいてくれる?」と頼まれた時、シンクの中の食器全部だと理解できず、言葉そのままに、「お皿」を洗う、と理解してしまいます。その結果、茶わんや箸、フライパンなどは、シンクに残したままにしてしまいます。変わり者、やる気がない人だと思われがちですが、本人としては、「お皿を洗う」ということにフォーカスしており、そのほかの考えは一切浮かばないことが多いようです。。

 

■遅れやすい女性のアスペルガー診断

「女性のアスペルガー症候群」(講談社)などの著者で、発達障害の第一人者である宮尾益知先生によれば、「女性のASは気付かれにくく、診断が遅れやすい」傾向にあるといいます。男性であれば、3歳ごろからアスペルガーの特徴が目立ち始め、周囲との衝突が増えてきます。しかし、女性のアスペルガーの症状は、男性に比べてわかりにくい傾向があります。多くあるケースが、小学校中学年ごろから原因不明の体調不良という症状が現れはじめ、実はそれがアスペルガーによるものだった、というものです。これについて、宮尾先生は、「元々の診断基準が男性の症例から作られており、女性の方が比較的社会適応力が高いことも、診断を遅らせてしまう原因ではないでしょうか」と指摘しています。

 

■ガールズトークについていけない!

ASの女性特有の悩みで多くあるのが、いわゆる「ガールズトーク」に付いて行けず、女性のグループになじめない、というものです。一般的に、「ガールズトーク」は、話の目的、方向性や結論が明確でなく、話題が多岐にわたる雑談になる傾向があります。こうした「雑談」は、ASの人には理解しづらいのです。また、女性には特有の仲間同士の空気感もあります。ASの人は、そういった「暗黙の了解」や「雰囲気」を理解することが苦手です。そのため、仲間外れにされても、「なぜ嫌われるのかわからない。」という人も多くいます。

■診断が遅れると、症状が悪化してしまう

宮尾先生によると、ASは「うつ」や「睡眠障害」などの2次障害を発症することが多く、適切な治療が受けられなかったばかりに、症状を悪化させてしまうケースもあります。

 

また、言葉をそのまま受け取ってしまうという特性が原因で、性被害に遭う成人女性もいます。

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